歯石を病院で除去する際、良く用いられる器具に超音波スケーラーがあります。手動で行う歯石除去よりもメリットがある一方で、さまざまな誤解があるのも事実です。ここでは、そんな超音波スケーラーと歯石除去の正しい知識についてご紹介します。
超音波スケーラーとハンドスケーラーとの違い
病院で行う歯石除去の経験がある人は、超音波スケーラーとハンドスケーラーを使った治療を受けたことがあるという人がほとんどではないでしょうか。しかし、その二つの治療法の違いは意外と知られていません。超音波スケーラーは、歯の表面についている歯石を取り除くとき、最初の治療法として用いられることが多いです。
一方で、ハンドスケーラーは手動で行う治療で、固く取れにくい歯石や、細かい場所の歯石を除去したりする際に用いられます。
一方で、ハンドスケーラーは手動で行う治療で、固く取れにくい歯石や、細かい場所の歯石を除去したりする際に用いられます。
超音波で除去する3つのメリット
超音波スケーラーには、以下のような3つのメリットがあります。
■少ない時間で歯石が取り除ける
■歯や歯茎に与える負荷が少ない
■手動で行うよりもパワーがある
■歯や歯茎に与える負荷が少ない
■手動で行うよりもパワーがある
歯科医院での歯石除去で、超音波スケーラーがよく用いられる理由は、このようなメリットがあるためです。
超音波スケーラーで歯が削れるという誤解がある
超音波スケーラーを使った歯石除去にありがちな誤解の一つに、超音波スケーラーを使うと歯が削れるというものがあります。これは、歯石除去によって本来の歯の姿を取り戻すために、歯が削られたように感じてしまうためです。特に、以下のような症状で歯が削られたと感じることがあります。
■長年こびりついた歯石によって歯の形が変形し、歯石除去によって空間ができるため
■大量に付いた歯石を一気に除去した場合
■歯石が歯の周囲を取り囲んでいた場合、歯石除去によって歯が小さくなったように感じるため
■大量に付いた歯石を一気に除去した場合
■歯石が歯の周囲を取り囲んでいた場合、歯石除去によって歯が小さくなったように感じるため
これらのように、歯が削られたように感じる理由は、それだけ歯石が長期間放置され大量に付いていた証拠です。超音波スケーラーが原因だというわけではありません。
振動のパワーには歯を削るほどの力は無い
また、超音波スケーラーで歯が削れるという誤解が生じる理由の一つに、その機能性があります。超音波スケーラーは、超音波によってスケーラーを振動させ、歯石に当てることで歯石を粉砕し除去します。そのため、歯に振動が直接当たってしまった場合、歯の表面まで削られるのでは、という誤解が生じるのです。ただし、超音波の振動のパワーはとても微動で、固い歯の表面を削れるほどの力はありません。
したがって、歯に直接当たっても歯が削れることは無いのです。
したがって、歯に直接当たっても歯が削れることは無いのです。
歯石除去を行うと歯茎が傷つくという誤解がある
超音波スケーラーなどの器具を使った歯石除去を行った際、歯茎から出血することがあります。そのため、歯茎を傷つけるのではと誤解されますが、実際には、出血してしまう原因は、歯茎にもともと炎症が起こっている場合がほとんどです。
特に、以下のような症状が原因で、歯茎に炎症が起こるケースがあります。
特に、以下のような症状が原因で、歯茎に炎症が起こるケースがあります。
■歯肉炎
■歯周病
■根尖病巣
■歯周病
■根尖病巣
これらの症状がみられる場合、日々の歯磨きでも出血しやすくなります。
歯茎からの出血を伴っても継続したケアが大切
歯茎の炎症が原因で、超音波スケーラーを使った歯石除去の際に出血することがあります。ただし、出血が必ずしも悪いというわけではありません。というのも、歯茎の健康にとって、歯茎を正しく刺激し汚れを除去しておくことはある程度必要だからです。特に炎症した歯茎を放置しておくと、さらに進行し歯周病などの重大な病気を招く原因にもつながりかねません。
ある程度の出血を伴っても、しっかりとケアを継続していくことで、徐々に歯茎は健康を取り戻します。そうすることで、出血も次第におさまります。
ある程度の出血を伴っても、しっかりとケアを継続していくことで、徐々に歯茎は健康を取り戻します。そうすることで、出血も次第におさまります。
超音波スケーラーを使った歯石除去は口内に必要なケアだと把握しよう
超音波スケーラーを使った歯石除去には、さまざまな間違った誤解があります。一見すると歯や歯茎に悪い影響を与えているように思える症状でも、口内ケアに取ってある程度必要な場合もあります。何より防がなければいけないのは、歯石除去をせず歯周病や虫歯を引き起こすということです。
正しい知識を身に付けて、自身に合ったケアを選んでいくことが大切です。
正しい知識を身に付けて、自身に合ったケアを選んでいくことが大切です。
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